2022年9月22日
JSAPS調査委員会
事務局(春恒社内)
survey@jsaps.org
TEL:03-5291-6231
FAX:03-5291-2176
日本美容外科学会(JSAPS)では調査委員会を立ち上げ、国内関連4学会の協力を得て、国内の美容医療実態調査(実施数調査を意味する)を行った。第1回調査では2017年分の施術数調査を行い、2019年2月に最終報告を行った。第2回の調査では、2018年分の施術数調査を行い、2019年10月に最終報告を行った。第3回の調査では、2019年分の施術数調査を行い、2020年7月に最終報告を行った。第4回の調査では、2020年分の施術数調査を行い、2021年9月に最終報告を行った。第5回の本調査では、2021年1月1日から12月31日までに行われた美容医療の施術数(症例数ではない)を、治療種目別および男女別に調査した。1症例に2種類以上の施術を同時に行った場合や、2020年中に複数回の治療を行った場合には、それぞれを個別にカウントした。
調査委員・アドバイザー(50音順):岩波正陽、加藤晴之輔、佐藤英明、杉本庸、高田章好、高柳進、矢永博子、山下理絵、吉村浩太郎(委員長)
調査協力:日本美容外科学会(JSAS)、日本美容皮膚科学会(JSAD)、日本形成外科学会(JSPRS)、日本皮膚科学会(JDA)
本調査は、美容医療実態の透明化を進めることを通して、社会からの理解と信頼を深めることを目的とした。結果的には、我が国における美容医療全体の発展、ならびに美容医療の質の向上に寄与することが期待される。ISAPS が行う国際的実態調査に、日本の実態調査分を提出して貢献することも、あわせて目的とした。
JSAPS、JSAS、JSADの会員医療施設すべて、および前記3 学会の非会員であるが美容外科もしくは美容皮膚科を標榜している医療施設をリストアップして、そのすべてを調査対象とした。さらに、日本形成外科学会および日本皮膚科学会の研修プログラム基幹施設(それぞれ89施設、108施設)も調査対象とした。メールで1,869件、郵送で1,003件(無効返送を除く)、総数は、2,872施設であった。
連絡用Eメールアドレスがある医療機関にはEメールで、ない場合には郵送で、調査を依頼した。
調査回答は、Web回答のみで、受け付けた。調査回答の回収は、2022年1月1日より3月31日まで行い、集計した。
国際美容外科学会(ISAPS)が毎年実施している美容医療調査項目を土台に、日本の実態をより反映できるようにJSAPS調査委員会でアジア人に特徴的な細目などを追加した調査用紙(73施術種別)を使用した。
施術ごと、および性別ごとの集計結果は、JSAPS版を作成するとともに、ISAPS版も作成し、ISAPSに日本のデータとして提出した。
1)調査回答の回収率
調査対象2,872件中の、306院より回答を得た。
2)回答の集計(資料1)(注:目立つ変化には↓↑を入れた)
調査回答の各施術項目別の合計を、2017年からの比較を含めて資料1に示す。2021年全美容施術数回収分の合計は、2,369,363件↑(前年は1,484,161件)であった。その中で、外科的手術273,143件 (11.5%↓)(前年は232,479件、15.7%)の内訳は、顔面・頭部が244,119(前年203,967)件、乳房が8,646(前年9,395)件、四肢・躯幹が20,378(前年19,117)件であった。調査年により、いくつかの施術を非外科施術として取り扱うことにしたため(ヒアルロン酸注射豊胸や非外科的腋臭症治療など)、比較には注意を要する(資料1の項目として明示されているので参照していただきたい)。
一方、非外科的施術2,096,220件↑(88.5%↑)(前年1,251,682件、84.3%)の内訳は、注入剤(乳房を含む)が618,464↑件(26.1%↑)(前年310,136件、20.9%)、顔面若返り関連が799,484↑件(33.7%↑)(前年432,507件、29.1%)、その他(脱毛や再生医療など)が678,272↑件(28.6%↓)(前年509,039件、34.3%)であった。
本実施数調査は毎年1~3月に後ろ向き調査として行っており、年次を重ねることにより、より信頼性の高い統計および分析結果が得られるとともに、時系列による傾向・嗜好の変化など、多くの情報が収集されている。末筆ながら、実態調査に協力していただきました各医療機関に感謝いたします。